Works
魅力的な軒下空間を最大限に生かした、菓子製造販売とコーヒースタンドを併設した会員制のシェアキッチン。
Foocoは阿佐ヶ谷の松山通り商店街に面した場所にあります。
シェアキッチンの前には道路を拡張したような魅力的な軒下空間が広がっているものの、往来が多いだけで人が素通りする場所になっていました。
ここではこの軒下空間に飛び出す屋台型の店舗を用意することで、街にちょっとした変化を挿入することを試みました。
お客さんが来てくれるのを待つだけの受け身の従来型店舗とは異なり、“街に飛び出す店舗”の登場によって積極的な地域の人々との交流を促し、製造者の顔が見えるオープンなシェアキッチンとして機能させました。それぞれのメンバーがファンを獲得・販売促進に繋げています。
店舗部分を自由に移動することが可能なので、時には地域のイベント事に出張して販売することもあります。
一方で、会員メンバーが効率よく快適に利用できるように、わずか11坪のスペースの中で、菓子製造2組+コーヒースタンド1組の最大3組が同時利用することができる最大限のキッチンスペースを確保しました。これも、実際は販売スペースとして取られてしまう空間を外に追い出すことで生み出した空間を転換利用しています。
閉店時には軒下を商店街の通りとして提供し、開店時には外に飛び出す可変型の店舗が商店街に現れることで、
歩行者の足が自然と止まり賑わいと人の溜まりをつくる風景を生み出すことができました。
Fooco阿佐ヶ谷 →instagram
東京都杉並区阿佐ヶ谷北2-36-1 106
主要用途|share kitchen
事業主 |株式会社 anova design
意匠設計|石井航建築設計事務所
施工 |株式会社 水雅
受賞 |グッドデザイン賞2023 →掲載ページ
Fooco Asagaya|Suginami Tokyo
Photographer:Wataru Ishii